「風雅和歌集」の仮名序を読むと、南北朝の騒乱にあって、乱世が治まることを希求する花園院と光厳院の思いが伝わってきます。
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やまとうたは、
天地(あめつち)いまだひらけざるより
そのことわりおのづからあり。
人のしわざ定まりてのち
この道つひに現れたり。
世をほめ、時をそしる。
雲風(くもかぜ)につけて
こころざしを述(の)ぶ。
悦び(よろこび)にあひ、
憂へに(うれへに)むかふ。
花鳥をもてあそびて
思ひを動かす。
詞(ことば)幽か(かすか)にして
むねふかし。
おのづから
人の心をただしつべし。
下を教へ、上をいさむ。
則ち(すなはち)政(まつりごと)のもととなる。
(下略)
小学館
「新編日本古典文学全集49」
「中世和歌集」を参考にしてます。
和歌は
「正しき心、すなほなることばは古(いにしえ)の道」であるが
その理(ことわり)に引かれて無理に学ぶと
「いやしき姿となりなむ」
「姿高からむとすればその心たらず」
「詞こまやかなれば そのさま卑し(いやし)。
艶(えん)なるは戯れすぎ、つよきはなつかしからず」
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本を読むのにかなり時間がかかりそうですが、
仮名序だけでも良いこと書いてあるなぁと思います。
現代の短歌や日本人の心の奥に、こういう和歌の心がなんとなく受け継がれているのかな、どうでしょうね。
風雅集の歌は、政治的思いを詠んだ歌もみられます。
つづく・・